記憶力を高める「アクティブリコール」学習法とは?
学ぶだけではなく、“思い出す”ことが大切
「勉強したのに覚えていない……」
「教科書にマーカーを引いたけど、テストで思い出せなかった……」
そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか?
実は、記憶力を強化するためには、「思い出す」という行為自体がカギになります。
この学習法は「アクティブリコール(積極的想起)」と呼ばれ、脳科学の分野でもその効果が広く認められています。
アクティブリコールとは?
アクティブリコールとは、
記憶の中から情報を検索して思い出すという能動的な行為です。
この方法を使うと、脳に適度な負荷がかかり、
記憶がより強く、長く定着しやすくなります。
いわば「脳の筋トレ」のようなものです。
筋肉も、負荷をかけて、休ませ、繰り返すことで鍛えられます。
脳もまったく同じなんです。
(私も、消防時代はたくさん筋トレをしていましたが、今は・・・。やはり、衰えを感じます。)
実践例:今日からできるアクティブリコールの方法
以下のような方法で、すぐに実践できます。
✅ 白紙に「今日学んだこと」を書き出す
学校や塾での授業のあと、教科書を見ずに、何も書いていない紙に今日の内容を思い出しながら書いてみましょう。
✅ わからない問題を、時間をかけて思い出す
すぐに答えを見ず、「どうだったかな?」と考える時間を大切に。
✅ テストの復習で、再チャレンジ
返却されたテストで間違えた問題を、答えを見ずに自力で解いてみることで、記憶が強化されます。
✅ 単語や名前を思い出すトレーニング
思い出せない言葉は、五十音順に当てはめながら記憶をたどってみましょう。
🔧 さらなる学びのヒント:こんな工夫も!
- 自分自身にクイズ形式で質問を出す(例:「なぜ○○は重要なのか?」)
- スマホの録音機能を使って、今日学んだことを音声でアウトプット
- 「間違えたノート」を作って、定期的に見返す(脳は失敗から学ぶ力が強い)
よくある誤解:「覚えた気」になっていませんか?
教科書にマーカーを引いたり、付箋を貼ると、達成感を感じて「勉強した気分」になりますよね。
でも、それだけでは記憶は定着しにくいのが現実です。
「見直す」ではなく、「思い出す」ことにフォーカスする。
それがアクティブリコールの真髄です。
まとめ:アクティブリコールで、勉強を“記憶に残る”時間に!
- 思い出す行為は、記憶定着に最も効果的なトレーニング
- 筋トレのように、脳にも適度な負荷と休息が必要
- まずは白紙に「今日学んだこと」を書き出すだけでOK!
勉強を「頑張る」から「効率よく鍛える」へ。
アクティブリコール学習法、ぜひ今日から取り入れてみてください😊
📚 参考文献:
Karpicke, J.D., & Roediger, H.L. (2008). The critical importance of retrieval for learning.
Dunlosky, J. et al. (2013). Improving Students’ Learning With Effective Learning Techniques.